レスキューダイバー講習とは?取得条件・日数・できることを解説

2026/9/9Dibee編集部#レスキューダイバー#Cカード#ダイビングライセンス#AOW
レスキューダイバー講習とは?取得条件・日数・できることを解説

「AOWを取ったら次はレスキューダイバー、とよく聞くけど何をするの?」「取ったら何ができるようになるの?」——ステップアップを考え始めた人が必ずぶつかる疑問です。この記事では、レスキューダイバー講習の取得条件・日数・実習内容・向いている人を、AOWやダイブマスターとの違いも含めて整理します。

レスキューダイバーはトラブル対応を学ぶ段階

レスキューダイバーは、OWD→AOWと続くステップアップの中で、「守る側」の視点を初めて学ぶ段階に位置づけられます。自分自身や周囲のダイバーに緊急事態が起きたとき、パニックへの対処や疲労したダイバーの引き上げ、水面・水中での捜索といった基本的な対応方法を実習形式で身につけます。

スクーバ器材を装着し水中でOKサインを出すダイバーと、後方に浮上する別のダイバー

OWDが「自分で潜る力」、AOWが「潜れる幅を広げる力」だとすれば、レスキューダイバーは**「バディを守る力」を養う段階**です。指導団体によって呼び方の細部は異なりますが、「入門→アドバンス→レスキュー→プロ」という段階の構造はおおむね共通しています。

取得条件はAOW取得済み+緊急対応講習の受講

レスキューダイバーの受講には、AOW(アドバンス・オープン・ウォーター)の認定、または他団体の相当資格を持っていることが前提条件になります。加えて、心肺蘇生法や応急手当の基礎を学ぶEFR(エマージェンシー・ファースト・レスポンス)等の緊急対応講習を、多くの団体で過去24か月以内に修了していることが求められます。

前提条件の比較

条件項目内容の目安
前提となるCカードAOW認定(他団体の相当資格でも可な場合あり)
緊急対応講習EFR等を24か月以内に受講済みであること
年齢の目安団体により12歳以上などジュニア向け基準が別に定められる場合がある
潜水経験受講自体に本数の下限を設けない団体が多いが、ショップにより異なる

上記はあくまで一般的に紹介されている目安です。正確な条件は受講予定の指導団体・スクールの最新情報で必ず確認してください。 AOWをまだ持っていない方は、先にCカードの種類と違いとは|OWD・AOW・レスキュー・ダイブマスターの階段を解説でステップアップの全体像を確認しておくとスムーズです。

日数は最短2〜3日が目安

レスキューダイバーの取得日数は、EFR取得済みなら最短2日、EFRとセットなら3日前後が目安とされています。学科講習に加えて、浅場での個別スキル練習と、実際の海洋でのシナリオダイブ2本前後を行う構成が一般的です。

ケース目安日数主な内容
EFR取得済み・レスキューダイバーのみ受講最短2日学科+浅場トレーニング+シナリオダイブ2本
EFR未取得・EFR+レスキューダイバーをセット受講2〜3日程度EFR講習1日+レスキューダイバー2日
学科+海洋実習を分けてじっくり進める場合3日以上学科1日+海洋実習1.5〜2日

日数に幅があるのは、EFRの受講有無やショップごとのスケジュールの組み方によるためです。合宿型で連日通える場合は最短の日数に近づき、週末ごとに通う場合はその分日程が伸びます。

実習は浅場トレーニングとシナリオダイブが中心

レスキューダイバーの実習は、浅場での個別スキル練習とシナリオダイブの2段階で構成されます。座学で緊急時対応の基礎知識を学んだあと、実際の状況を想定した練習に進む流れです。

浅場トレーニングでは、疲れたダイバーのサポート、パニックに陥ったダイバーへの対処、水面での曳行(えいこう)など、10種目前後のスキルを個別に練習することが多いとされています。その後のシナリオダイブでは、これまで練習したスキルを組み合わせた実践練習を行います。

シナリオダイブの代表例

  • 水中で反応のないダイバーの捜索:水中を捜索し、発見後に安全に浮上させる手順を練習
  • 水面で意識を失ったダイバーの救助:水面での引き上げ・搬送・応急手当の基礎を練習

受講者は救助者役だけでなく、事故者役や周囲のダイバー役も交代で担当することが多く、様々な立場からリアルな現場対応を学べる構成になっています。学科では、緊急時の心理面の対処、緊急時に使う器具の扱い方、器材トラブルへの対応なども扱われます。

なお、これらのスキルはあくまで基礎的な対応力を身につけるものです。実際の救助行為の可否は状況判断や本人の体力に大きく左右されるため、過信せず、まずは無理のない潜水計画を立てる予防の姿勢が前提になります。 実習中に体力的な負荷を感じる種目もあるため、持病がある方や体調に不安がある方は、事前に医師とインストラクターの両方に相談し、最終的な参加可否の判断を仰いでください。

取得すると何ができるようになるか

レスキューダイバーを取得すると、バディに緊急事態が起きた際、初期対応の手順を落ち着いて実行できるようになります。パニックへの対処や疲労したダイバーの引き上げ、水面・水中での捜索といった基礎スキルが身につくため、ファンダイビングでのバディとしての安心感が高まります。

ボート上に並べられたタンクとBCDなどのダイビング器材、背後に海面

さらに、レスキューダイバーはダイブマスターへのステップアップの前提条件にもなります。多くの指導団体で、ダイブマスターの受講にはレスキューダイバーの認定と一定の潜水経験本数が求められるため、将来インストラクターやダイブマスターを目指す場合は避けて通れない段階です。

取得後にできること(目安)補足
バディのトラブルへの基礎的な対応パニック対応・疲労ダイバーの引き上げなど
水面・水中での捜索の基本手順シナリオダイブで練習した手順を実践
ダイブマスターコースへの申し込み認定+潜水経験本数が別途必要
緊急時対応への心理的な備え「何かあったらどうしよう」という不安の軽減

誰に向いているか

レスキューダイバーは、ファンダイビングを長く続けたい人と、将来インストラクター・ダイブマスターを目指す人の両方に向いています。旅行先で年に数回潜る程度であればAOWまでで十分というケースがほとんどですが、潜水本数が増えてくると「もしバディに何かあったら」という不安を感じ始める人も少なくありません。

目的レスキューダイバーの必要性
旅行先でファンダイビングを楽しみたい必須ではない(AOWまでで十分な場合が多い)
バディとしての安心感を高めたい受講する価値がある
将来ダイブマスター・インストラクターを目指したい必須(前提条件になる)
緊急時対応への苦手意識を克服したい受講する価値がある

「どのタイミングで取ればいいか分からない」という場合は、AOW取得後にファンダイビングを何度か経験し、必要性を感じてから検討しても遅くありません。

水面から差し込む光の中、フィンをつけて泳ぐダイバーのシルエット

まとめ

タンクとレギュレーターなどダイビング器材一式

レスキューダイバーは、AOW取得済み+EFR等の緊急対応講習の受講を前提条件とし、最短2〜3日で取得できる講習です。浅場トレーニングとシナリオダイブを通じて、バディのトラブルに対応する基礎スキルを身につけられ、ダイブマスターへのステップアップの前提条件にもなります。ファンダイビングを長く続けたい人、将来プロを目指す人はぜひ検討してみてください。

Cカードの段階全体の整理はCカードの種類と違いとは|OWD・AOW・レスキュー・ダイブマスターの階段を解説、指導団体ごとの費用・日数の違いはダイビングライセンス完全比較|PADI vs SSI vs NAUIで詳しく比較しています。

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よくある質問

レスキューダイバーは誰でも受講できますか?
受講にはAOW(アドバンス・オープン・ウォーター)の認定、または他団体の相当資格を持っていることが前提条件になります。加えて、過去24か月以内にEFR(エマージェンシー・ファースト・レスポンス)等の緊急対応講習を修了していることを求める団体がほとんどです。年齢は団体によって基準が異なるため、受講予定のスクールで確認してください。
レスキューダイバーの取得に何日かかりますか?
最短2〜3日が目安です。学科講習に加えて、浅場での個別スキル練習と、実際の海洋でのシナリオダイブ2本前後を行う構成が一般的とされています。EFRを未受講の場合は、その受講日数が別途1日程度加わります。
EFRとは何ですか。レスキューダイバーと同時に取れますか?
EFR(エマージェンシー・ファースト・レスポンス)は、心肺蘇生法(CPR)や応急手当の基礎を学ぶ講習で、レスキューダイバーの前提条件の1つです。EFRを持っていない場合、多くのショップでレスキューダイバーとセットのプログラムを組んでおり、1泊2日程度で両方を続けて取得できる例が紹介されています。
レスキューダイバーの実習ではどんなことをしますか?
浅場での個別スキル練習(10種目程度が紹介されることが多い)と、実際の状況を想定したシナリオダイブで構成されます。シナリオは「水中で反応のないダイバーの捜索」「水面で意識を失ったダイバーの救助」などが代表例で、受講者が救助者役・事故者役を交代しながら練習します。
レスキューダイバーを取得すると何ができるようになりますか?
バディ(相棒)に緊急事態が起きた際、パニックへの対処や疲労したダイバーの引き上げ、水面・水中での捜索といった基本的な対応ができるようになります。ただし習得できるのはあくまで基礎的な対応力であり、実際の救助行為の可否は状況や本人の判断力に左右されます。過信せず、まずは予防(無理のない潜水計画)を優先する姿勢が前提です。
レスキューダイバーはダイブマスターに必須ですか?
はい。ダイブマスターへのステップアップには、レスキューダイバーの認定に加えて一定の潜水経験本数などが前提条件になる団体がほとんどです。将来インストラクターやダイブマスターを目指す場合、レスキューダイバーは避けて通れない段階になります。
レスキューダイバーはファンダイビングを楽しむだけの人にも必要ですか?
必須ではありません。旅行先でファンダイビングを楽しむだけであればAOWまでで十分というケースがほとんどです。ただし、バディとしての安心感を高めたい人や、長くダイビングを続けたい人にとっては受講の価値があるとされています。
持病がある場合でもレスキューダイバーを受講できますか?
レスキューダイバーの実習は体力的な負荷がある種目を含みます。持病がある方や体調に不安がある方は、事前に医師とインストラクターの両方に相談し、最終的な参加可否の判断を仰いでください。