ダイビング 診断書はなぜ必要?持病がある人の申告制度とチェックの流れ

2026/9/7Dibee編集部#診断書#健康#安全#初心者
ダイビング 診断書はなぜ必要?持病がある人の申告制度とチェックの流れ

「持病があるけれど、ダイビングの申込みで診断書が必要と言われたらどうしよう」——そう考えて、参加をためらっていませんか。結論から言うと、持病があってもダイビングの申込書には正直に申告することが前提で、内容によっては医師の診断書が必要になりますが、それは参加を諦めるための手続きではありません。この記事では、診断書・健康チェックシートの一般的な仕組みと、準備の進め方を整理しました。

ダイビングの診断書とはどんな書類か

ダイビングの診断書とは、持病や既往症がある参加者が、潜水をしてよいかどうかについて医師の所見を記載してもらう書類のことです。「メディカルステートメント」と呼ばれることもあり、ダイビングショップや指導団体が用意する健康チェックシート(参加者本人が回答する質問票)で一定の項目に該当した場合に、提出を求められます。

水中でOKサインを出すダイバー

この書類は、参加者の持病を理由に一律で断るためのものではなく、医師が診察したうえで「現在の状態であれば潜水しても問題ないか」「注意すべき点は何か」を確認するためのものです。書式や記載項目は発行する医療機関や、ショップが加盟する指導団体(PADIなど)によって異なるため、この記事では一般的な流れの説明にとどめます。正確な書式・必要書類は、必ず申込むショップに確認してください。

診断書に関わる用語の整理

用語内容
健康チェックシート参加者本人が記入する質問票。既往症・服薬状況・体調などを確認する
診断書(メディカルステートメント)医師が診察のうえで潜水の可否・注意点について所見を記載する書類
指導団体PADIなど、ダイビングの講習基準や書式を定める国際的な団体
ショップ独自の申込書指導団体の書式に加え、ショップが独自に確認事項を追加している場合がある

健康チェックの一般的な流れ

多くのダイビングショップでは、申込時にまず健康チェックシートへの回答を求め、回答内容によって追加の確認や医師の診断書提出を案内する、という段階的な仕組みを採用しています。これは、持病のある人すべてに一律で診断書を求めるのではなく、リスクの度合いに応じて確認を分けるための仕組みです。

一般的には、最初の質問で既往症や現在の体調に関する項目に該当した場合、続けてより詳しい質問に進みます。そこでも懸念が残る内容であれば、医師の診断書の提出が案内される、という流れが広く紹介されています。ただし、具体的にどの項目が何段階目に配置されているか、何個の質問が用意されているかといった細部は、指導団体やショップによって異なるため、この記事で断定することはできません。

健康チェックから診断書提出までの一般的な流れ

段階内容
1. 申込み時の健康チェックシート既往症・服薬状況・体調に関する質問に回答する
2. 該当項目がある場合の追加確認より詳しい質問や、症状の状況についての確認が行われる
3. なお懸念が残る場合医師の診断書(メディカルステートメント)の提出を案内される
4. 診断書の内容確認ショップ・指導団体の基準と医師の所見をもとに参加可否が判断される

この表はあくまで一般的に紹介されている流れの整理であり、実際の質問項目数や進め方は申込むショップ・指導団体によって異なります。自分の持病がどの段階に該当するかは、必ずショップまたは医師に直接確認してください。

医師の診断が必要になりやすい疾患カテゴリ

医師の診断書が必要になりやすい疾患カテゴリとして、循環器系・呼吸器系・耳鼻咽喉系の持病や、高血圧・心臓病・てんかん・糖尿病などが一般に挙げられます。これらは水中という特殊な環境下で症状が悪化したり、事故につながりやすいと考えられているためです。

水中を泳ぐダイバーのシルエットと差し込む光

たとえば呼吸器系の持病は、気道の状態によって水中での呼吸や浮上時の圧力変化への対応に影響が出る可能性があるとされ、喘息とダイビングの考え方でも触れている通り、コントロール状態によって判断が分かれます。耳鼻咽喉系の持病は耳抜きに影響することがあり、循環器系・高血圧・心臓病は潜水による身体的負荷への耐性に関わるとされています。てんかんは水中での意識障害が重大な事故に直結しやすいこと、糖尿病は血糖コントロールの状態が潜水中の体調管理に影響することが、一般的に懸念点として挙げられます。

医師の診断が必要になりやすいとされる疾患カテゴリ(一般論)

カテゴリ一般的に懸念されるとされる点
循環器系(心臓病を含む)潜水による身体的負荷、水圧変化への耐性
呼吸器系(喘息など)気道の状態、浮上時の圧力変化への対応
耳鼻咽喉系耳抜きへの影響、中耳・副鼻腔のトラブル
高血圧血圧変動と潜水時の身体的負荷の関係
てんかん水中での意識障害が重大事故につながりやすい点
糖尿病血糖コントロールの状態と潜水中の体調管理

この表はカテゴリの一般的な整理であり、「このカテゴリに当てはまると潜れない」ということを意味するものではありません。 同じ疾患名でも症状の程度や治療状況によって判断は大きく異なるため、必ず医師の診察を受けたうえで可否を判断してください。持病を抱えながら参加を検討する際の心構えは、体力面に不安がある方向けの那覇のダイビングは50代・60代からでも楽しめる?でも共通する部分があるので、あわせて参考にしてください。

持病があっても参加できる場合はある

持病があるからといって、一律にダイビングができないわけではありません。医師の診察を受け、現在の症状が安定していると判断され、潜水に関する所見が問題ないとされれば、参加できるケースは実際にあります。

大切なのは、「症状が出ていないから大丈夫だろう」と自己判断で済ませず、必ず事前に医師の診察を受けることです。持病は種類も重症度も一人ひとり異なるため、インターネット上の一般的な情報だけで可否を決めることはできません。申込時の健康チェックシートに正直に記入し、必要であれば診断書を取得する、という手順を踏むことが、安全に楽しむための前提になります。

岸壁に置かれたダイビングタンクとレギュレーター、圧力ゲージ

減圧症など潜水特有のリスクについては減圧症の症状と対処法でも紹介していますが、持病がある人はこうした一般的なリスクに加えて、自身の疾患に特有の注意点も理解しておく必要があります。妊娠中の場合はまた別の考え方になるため、該当する方は妊娠中のダイビングの考え方を確認してください。

診断書の入手方法と準備するタイミング

診断書は、かかりつけ医または一般の医療機関で発行してもらうのが基本の入手方法です。ダイビング医学に詳しい医師であればより具体的な相談ができますが、身近にそうした医師がいない場合は、まずかかりつけ医に相談し、潜水の予定を伝えたうえで診察を受けることから始めましょう。

準備は早めに始めることをおすすめします。医療機関によっては診察の予約が取りにくい場合があり、診断書の発行にも数日かかることがあるためです。旅行直前になって慌てないよう、持病がある自覚がある人は、申込みの段階でショップに「診断書が必要かどうか」を確認し、必要と分かった時点ですぐに医師の予約を取るという流れが安心です。

参加までの準備にかかる目安日数の比較(一般的な傾向)

準備のパターン目安の準備期間備考
健康チェックシートのみで参加可能な場合申込み当日〜数日前該当項目がない場合の一般的な目安
追加質問への回答が必要な場合申込みから数日〜1週間程度ショップとのやり取りに時間がかかる場合がある
医師の診断書が必要な場合申込みから2〜3週間程度を見込む医療機関の予約状況・発行日数によって変動する

この表は一般的な傾向を目安として整理したものであり、実際の期間は医療機関の混雑状況や個人の状況によって大きく変わります。持病がある場合は、旅行の予約を確定させる前の早い段階で、一度ショップに相談することをおすすめします。

ショップへの申告で気をつけたいこと

健康チェックシートには、持病や既往症を正直に記入することが何より重要です。参加できなくなることを心配して事実と異なる回答をすることは、当日の事故やトラブルのリスクを高めるため避けてください。

ショップ側も、参加者の健康状態を把握したうえでプラン内容や当日の対応を調整しています。持病があることを伝えたからといって即座に断られるわけではなく、多くの場合はまず追加の質問や医師への相談を案内される流れになります。不安な場合は、申込みフォームを提出する前に、電話やメールでショップに直接相談してみるのも一つの方法です。

まとめ

夕焼けの中、白波が立つ船の後方から見た海面

ダイビングの診断書(メディカルステートメント)は、持病や既往症がある参加者について、医師が潜水の可否や注意点を確認するための書類です。申込時の健康チェックシートで該当項目があると、段階的な確認を経て診断書の提出が案内されることがありますが、循環器・呼吸器・耳鼻咽喉・高血圧・心臓病・てんかん・糖尿病といった持病があっても、医師の許可があれば参加できる場合はあります。準備には時間がかかることがあるため、持病がある自覚がある人は早めにショップへ相談し、必要であれば速やかに医師の診察を受けてください。

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よくある質問

ダイビングの診断書とは何ですか?
ダイビング参加前に、持病や既往症がある人が医師から発行してもらう診断書のことで、「メディカルステートメント」とも呼ばれます。参加者本人が回答する健康チェックシートで一定の項目に該当した場合に、ショップや指導団体から提出を求められる書類です。内容は医師が診察のうえで潜水の可否や注意点について所見を記載する形式が一般的ですが、書式は発行元や国・団体によって異なります。
診断書はどんな場合に必要になりますか?
健康チェックシートの質問で、循環器・呼吸器・耳鼻咽喉・高血圧・心臓病・てんかん・糖尿病といったカテゴリに関する項目に該当する回答をした場合に、追加の確認を経て診断書の提出を求められることが一般的です。持病の種類や重症度、現在の治療状況によって必要性は変わるため、自分がどのカテゴリに該当するかわからない場合は早めにショップに確認してください。
健康チェックシートで「はい」が付くと参加できませんか?
その場で参加不可が決まるわけではありません。多くの健康チェックシートは段階的な仕組みになっており、最初の質問で該当項目があっても、続く追加質問で状況を詳しく確認し、それでも懸念が残る場合に医師の診断書の提出を案内する、という流れが一般的です。参加の可否は最終的に医師の診断内容とダイビング指導団体・ショップの基準によって判断されます。
診断書はいつまでに準備すればいいですか?
余裕を持って、申込みから遅くとも2〜3週間前には医師の診察の予約を検討することをおすすめします。医療機関によっては診察の予約が取りにくかったり、診断書の発行に数日かかったりする場合があるためです。旅行直前に慌てないよう、持病がある自覚がある人は申込みの早い段階でショップに相談し、診断書が必要かどうかを確認しておくと安心です。
持病があると診断されたら二度と潜れませんか?
そうとは限りません。持病の種類や重症度、治療状況によっては、医師の許可のもとで参加できるケースもあります。実際にどこまでのダイビングが可能かは症状の安定度や検査結果によって個人差が大きいため、この記事のような一般的な情報だけで自己判断せず、必ず医師の診察を受けて相談してください。
診断書の費用や書式は全国どこでも同じですか?
費用も書式も医療機関やダイビング指導団体によって異なります。健康チェックシート自体も、参加するショップが加盟する指導団体(PADIなど)によって具体的な項目や様式に違いがあります。正確な費用・書式は、申込むショップまたは受診する医療機関に直接確認してください。
喘息や妊娠中の場合も同じ診断書の流れになりますか?
健康チェックシートで申告する項目という点では共通していますが、喘息や妊娠は個別に注意点が異なります。喘息については[喘息とダイビングの考え方](/articles/diving-asthma-guide)、妊娠については[妊娠中のダイビングの考え方](/articles/diving-pregnancy-guide)で詳しく解説しているので、該当する方はあわせて確認してください。
体験ダイビングでも診断書は必要になりますか?
体験ダイビングであっても、多くのショップは申込時に健康チェックシートへの記入を求めており、内容によっては診断書の提出が必要になる場合があります。水深が浅く時間が短いことを理由に健康チェックが省略されるわけではないため、体験だからと自己判断せず、持病がある場合は事前にショップへ相談してください。